序章
高絵二葉からの手紙
立山緑様へ
お元気でしょうか
あの事件からすっかり日が経ちましたね
あの事件以来私は貴方に会っているのに何故この手紙を書いたか
疑問に思っているでしょう
私は、世の中に失望しました
世間はどうでもいいことばかり注目し
他人事のように言う
天才、天才とほめられる私の人生をほかの方々は考えたことあるのでしょうか?
ほめられたらどんどん調子に乗って行き
やがて大きな失敗をおかすでしょう
だから、私は天才という自分じゃない方がよかったと言ったのです
どうせなら普通の人になりたかったです
でも、世の中には転生という言葉があります
私は死にます
でも悲しありません
だって、死んだら悲しむ人もいればうれしい人もいる
私はその嬉しく思う人のために死にます
後悔はありません
私は最後に貴方にこの手紙を読んでもらいたかったです
何となく、通じる所があると思うのです
さて、そろそろお別れです
それではあの世でお会いしましょう
高絵二葉より