エブリスタで書いている小説をここにも載せようかと~
特に意味はない…
お話しとかもできたらいいな
更新は不定期。
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エブリスタで書いている小説をここにも載せようかと~
特に意味はない…
お話しとかもできたらいいな
更新は不定期。
〔続いてのニュースです。昨日午後8時、○○市で事故が発生しました〕
テレビを消し、スマホの光だけとなった部屋。
彼は力なくベッドへと倒れた。スーツのまま、ネクタイを緩めることも忘れてただスマホを見続ける。
スマホに写るのは彼と、彼に肩を抱かれる柔らかな微笑みが美しい女性。隈を作っている彼も、この時は心からの笑みで疲れている影を感じさせていなかった。
あの時はとても幸せだった。
初めて肩を抱かせてもらった時は、あまりに華奢で驚きの声をあげたものだ。彼女は驚く彼にくすくすと笑って、彼の大きな手に自分の小さな手を重ねてきた。
確かに感じられた彼女の温かさ、柔らかさ、生きているという力強さ。
いつまでも忘れぬよう、せめて写真に残そうと思って撮った。
スクロールする。
違う。
スクロールする。
違う。
彼女との写真はこれだけで、後は彼の記憶の中にしか彼女は存在しなかった。
初めてのキスはお互い真っ赤な顔をした。手を繋いだ時は彼から指を絡めた。
「楽しかったなぁ」
スマホを裏返し、それだけ言葉を発すれば自然と眠りについた。
目覚めは彼女の声ではなく無機質な機械の音で、ぼんやりとした視界のままスマホ目覚ましを止める。
謎の束縛感を感じ、全身鏡に映った自分を見つめた。
疲れきった顔、ぼさぼさの髪に所々生えたひげ。ここまではいつもと同じで、朝によく見る自分の顔である。ただ、違う所。
スーツだ。ネクタイもきっちりと締めており、ジャケットもボタンをとめてある。
至って普通の格好だが、朝の自分にとっては無性に嫌になった。
スーツも脱ぎ捨て、ひげも髪も気にせずにスウェット姿で食パンにかじりついていた。テレビもつけず、スマホも見ずにひたすらに。
「ん……?あれ、そういえば部屋なんて片付けたか?ブランケットもいつの間に……」
意識がはっきりして気付いたが、起きた時、確かに彼はブランケットをかけていた。
部屋もカップ麺の入れ物やティッシュが散乱していたはずなのに、目覚めた時には恥ずかしがることもなく人が招ける程度に片付けられている。
食パンをお皿に置き、記憶を辿った。
確か帰ってきたのは昨日の午後10時。
一昨日彼女の知らせを受けるも会社は抜け出せず、やっと終わったかと思えばもう日をまたいだ。一人夜中に走ったが病院はもう暗くなっていた。
日が明るくなって改めて向かうと霊安室には彼女の……
ここは思い出したくなかった。
その後は彼女の両親と会い、葬式について相談した。
ひと段落話した後に、会社に無断欠勤した謝罪。
時計は5時をさしていた気がする。
家に帰るでもなく、公園をふらついていた。
そして帰って今に至るわけだ。
この記憶の中に片付けとブランケットの記憶はなかった。
「じゃあ……誰が……」
急に背筋に寒気が走り、手当たり次第に思い当たる人物を頭の中で検索する。
ヒットした。
「由真……?そんな、わけないか」
由真。
彼女の名前を口にするも、そんな非科学的なことあるはずないと否定した。由真はこまめに掃除もしてくれるし、ふと寝てしまって起きた時、ブランケットをかけてくれていた。
だけど由真はもういないのだ。幽霊だとでも言いたいのか。そんなもの、信じたいけどあるはずない。
こんばんは。小説、楽しく拝見致しました。僕も小説(?)のようなものをなぜかBL欄に書いたんですけど、良かったら見てくださいませんか…?
掘り出した。
作者はこの板、捨てたのかも…
でも、、掘り出してみた