まだ途中ですがお願いします。
道化師
僕は道化師_所謂ピエロというよく分からないモノが嫌いだ。何故かと云えば幼少期。3、4才の頃だったかな。僕が生まれた初めて行った遊園地で出逢ってしまったんだ。
出逢う迄はメリーゴーランドに観覧車、色々と家族…父と母、僕とまだ小さい妹で楽しんでいたよ。
でも、出会ってしまったんだ。真っ白な粉の様な物を此でもかと塗りたくった顔。そうそう、鼻だけを赤く塗っていたあと唇も真っ赤に塗っていた。左右赤の水玉と青の星模様の上着、袖は黄色でふんわりとしていて。
ズボンも上着とおんなじような赤の水玉、青の星模様で髪の毛はモジャモジャした赤い髪のピエロが。
そいつはニタニタと口角を上げて気持ち悪い笑みを浮かべながら僕に近づいてきたんだ。
そいつは遊園地のキャスト、として僕を楽しませようと近づいて来たのであろうけど僕としては恐怖しか感じなかったんだ。
そのせいで僕は今でもピエロが嫌いだ。嗚呼、あのときのピエロと云ったら!思い出すだけで嫌になってくるよ。
其なのに何で僕がピエロの事を思い出しているか。それはさっき親に言われたこと。
『僕、明日、遊園地に行くよ。妹が急に行きたいって言い出したからね。僕、遊園地は好きだろう?』
親は夕食を終えると思い出したかのようにあっ、と僅かに声を漏らし、微笑を貼り付けてはそういった。
正直いって気乗りはしなかった。だけど可愛いかわいい妹が遊園地に行きたいと云うのならば仕方がない。
その時僕はこう返事をしたんだ。
「うん、遊園地は好きだよ。メリーゴーランドご一番好きだ。嗚呼、とっても楽しみになってきたから早く寝るね、おやすみなさい。」
って、僕はぎこちのない笑みを浮かべ乍云っておいたんだ。本当は行きたくない。だってピエロが居るんだもの。
僕は明日なんて来なければ善いのに、大雨とかが降って遊園地に行く予定が無くなれば善いのに、なんて考えながら眠りについた。
_あれ、此処は何処だろう?
僕が目を覚ますと、其処は明日行く筈の遊園地だ。
だけど違うところがある。其処は_古びているのだ。
メリーゴーランドは止まって、馬やら馬車は傷や汚れで汚ならしい。
観覧車も止まっていて、有る筈のゴンドラは全て地面に落ちている。
普段は愉しげな音楽が流れていたのに今は何も聞こえないや。
その遊園地全てが奇怪で、僕は其処から直ぐに逃げ出したかった。
『アハハハ…、』
何だろう、今の笑い声。その笑い声は古びた遊園地に響き渡って、何重にも重なりながら消えていった。
その笑い声は気味悪かった。
もう一度僕が今たっている所から見える遊園地を360°見渡す。
__あれ?あれはなんだろう。