お題出して、同じお題で皆で短い話書くのはどう?
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お題出して、同じお題で皆で短い話書くのはどう?
良いですね。では、僕からのお題で、『家族』でお願いします。
平和な1日が始まる。僕の家族は、母と父、姉、兄、僕の構成でできている。姉と兄は大学へ。僕は高校へと通っている。父と母はとても優しく、何時でも優しく接してくれる。
そんな家族を持てたら僕は、とても幸せだろう。と考えてしまった。
「今日ご紹介するレシピは『かぞく』でーす!」
いかにも安閑とした昼下がりのリビングに、料理番組のMCのほがらかな声が響き渡った。
私はふとノートパソコンから顔を上げ、視線をテレビにやる。
リモートワークのBGM代わりにしているテレビを、どういうわけか今日は真面目に聞いてみようという気になったのだ。
私はリモコンの音量ボタンを長押ししながら、咄嗟にメモに鉛筆を走らせた。そして、しょうゆ、みりん、砂糖、とMCによって軽やかに読み上げられる材料を書き取っていく。
きめた、今日の夕飯は「かぞく」にしよう。
思えば、最後に包丁を握ったのはいつだったか。
キッチンに立ち、ぬるついたそれを洗浄する。
「料理をする時はまず洗い物から」
数少ない、唯一と言っていい程の家庭的な記憶が蘇る。最も、これ以外の言葉が浮かばないのだが、未熟な私を導くには十二分だった。
さて──早速始めよう。
骨を折って調達した材料の前、
エプロンを身に纏った。
期待
「──今日未明、S市族家町の住宅街にて遺体が──」
たん。たん。たん。
刃の上下に伴って響く断裂音が、BGM…テレビのニュースを寸寸に刻んでいく。
バック・ミュージックにしては物騒だと思っていたのだ、途切れ途切れに聞く程度が丁度いい──
何故か、拭った筈の片手は未だにぬるついていたけれど。
「...あれ、みりんが...」
周りや引き出しの中を見ても見当たらない。
さっきまではあったと思っていたのだが思い違いだったようだ。
「...買いにいくか」
正直気が乗らないが、やろうと思った手前、引き戻ることはできない性質(タチ)である。
俺はエプロンをとり、僕はコンビニへ向かうことにした。